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今年はグリーンランドからジョン・ぺダーセン氏(Qajaq Ilulissat)を招いて「Qajaq(グリーンランドカヤック)の何たるか」を徹底的に語ってもらいます。ジョン氏監修の下「イベント期間中(三日間)でQajaqを作っちゃおう!」というのがメインコンテンツ。参加者数名をひとつのチームとして、各チームで一艇のQajaqを作ります。



【ジョン氏からのメッセージ】

カヤックジャパンのみなさん、こんにちは。私はジョン・ペダーセンです。
GUTS2018のゲスト講師に選んでいただき、誠に光栄です。そして、我々グリーンランド人の祖先たちが編み出したカヤックの作り方をご紹介できることをとても嬉しく思います。まぁとにかく三日間でカヤックを作るなんて無謀だとお思いでしょう。たとえ三日間という縛りが無くても「私にはカヤックなんて作れない」誰もがそう言います。トライする前からね。

私は古い方式の作り方をメインに据えてあなた方に教えるつもりです。テキストや教科書じゃなく、実際の作業を通してね。実践がすべてです。実際にグリーンランドでもこの方法が継承されています。新しい経験、新しいスキルを身につけるには“シンプル”に越したことはありません。参加者のみなさんにおかれましては、あなたが「カヤックメーカー」のスキルを持っている必要はまったく無く、プロでもアマチュアでも誰でもが参加できるような敷居の低さをお見せしましょう。

私は知ってます。あなたがGUTS2018に参加しようと思ったのは、グリーンランドカヤックやそれに纏わる文化に興味を持っているからでしょう。そうですよね? その興味こそが、あなたをカヤックメーカーにするのです。今回は他の参加者とチームを作っての作業となります。チーム内での相互作用もまた良い先生になるかも知れません。

さて、あなたがGUTS2018に参加するときは身ひとつと簡単な工具でお出でください。メインで使用する工具はGUTS2018スタッフが用意してくれます。とは言えです。想像してみてください、100年前の我々の先祖のテクニックを、工法を。彼等はCADや電動工具なんて使いませんでした。たった一個の道具です。そう、ナイフです。今回もナイフ一本でカヤックを作っていただきます、と言いたいところですが、三日間という時間制限があるため致し方なく“禁じ手”を使わざるを得ません。ここだけの話、グリーンランドでも“致し方ない禁じ手”はよく使われます(笑)。兎にも角にも、このイベントが終わったときにあなたが「カヤック作りのスキルをゲッツしたぞー!」と言ってもらえるよう、私も努力します。そして、その次のステップとして、今度はご自身がご自分のカヤックを作る番なのです。そしてそれは単なる工作ではなく、あなた自身が誇りを感じることが出来るようなモノになるハズです。太古のハンターたちは「海を自由に歩けたらなぁ」と思っていたでしょう。それは冬にのみ許されました。しかし、カヤックの創造によって、彼等は夏でも海を自在に移動できるようになったのです。

ジョン・ペダーセン


期日:10月6日~8日
場所:千葉県富津市新舞子浜 うみねこ外庭
宿泊:うみねこ 素泊り3,000円/泊、テント1,000円/泊
食事:基本的に自炊になります。うみねこのキッチンを開放します。
参加費:4,000円/日(三日間参加の方は10,000円/3days)
コンテンツ&スケジュール:カヤックメイキング、ゲストプレゼン、ロールレクチャー、オークション、QJ総会を予定しています。各コンテンツの詳細は追ってこのサイトにアップデートしていきます。

ユーザーの募集


三日間でQajaqを作ると言っても、果たして誰のQajaqを作るのでしょう? というわけで、QajaqJPNではこの「誰」を一般からも募ります。「俺の、私のQajaqを作って欲しい!」という方がいればこちらまでお知らせください。質問等の問い合わせも歓迎です。ただし、条件があります。応募される方は材料費(実費)を御負担ください。 おそらく4~5万円前後になるでしょう。ここを御了承いただけるのであれば、どなたでも応募できます。グリーンランドの人間が監修するカヤックですから、他ではそうそう作れない(手に入らない)逸品になること間違いなしです。もちろん完成後はお持ち帰りください。何艇作るかは今のところ未定です。応募者多数の場合は、QajaqJPN,執行部にて検討させていただきます。


【食事について】

食事は各自でご用意いただきます。会場および宿泊先となる“うみねこ”のキッチンを開放しますので、ご自由にお使いください。冷蔵庫、電子レンジ、各種調理道具もほぼ揃っております。また、テラスにBBQサイトを設けて(道具一式あり)の調理も可能です。

【ロールレクチャー】

御安心ください、ちゃんとやりますよ(笑)。6日の夕方、7日の早朝と夕方、8日の早朝に予定しております。それぞれ「初心者」と「中級者以上」のクラスを設けます。リクエストがあればエントリーフォームに記載ください。可能な限りお応えします。


エントリーフォームはこちらから!








Qajaq : フレームの構造
Rolls : チェストスカーリング
Events : Andersさんによる「ノルウェーのカヤックアクティビティ
Docs : QJ機関誌、全巻アップ完了(20180514)


メンバー募集!

QajaqJPN,では常時メンバーを募集しています。カヤックメイキング、グリーンランドロール、その他極北の狩猟文化等にご興味があれば、国籍・年齢等一切問いません。現在の会員数は80名ほどです。北は北海道から南は沖縄まで、日本各地にメンバーがいます。さらに、アメリカ、ロシア、ハンガリー、台湾といった海外にも!
さぁ一緒にワークショップ、練習会、合宿、GUTSを楽しみましょう。まずは会則を御確認いただき、お名前とメールアドレスを明記の上、コチラまでメールください。折り返し詳細をお知らせします。



第二話 作ってみました

QJ列伝、その第二話は三代目QJ代表の魚住さんの登場です。実は執行部員歴最長という記録保持者。QJの隅から隅まで、もはや知らないことは無い!歩くQJの生き字引です(笑)。今回はフィギュアのお話も含め、色々と聞いてきましたので、お楽しみください。 魚住さん、お忙しいところ、ありがとうございました!
まず四年間の代表任期を軽く振り返って思うことはありますか?
軽く?(笑)
四年間は確かに長かったなぁと思いますね。長かったけれども、一年目、二年目、三年目、四年目とそれぞれ同じようなことを繰り返しつつも、その踏み固めが貴重だったかぁという思いが残ってますね。特に東日本ブロックの合宿を恒例化できたのは印象強く、皆さんのご協力のお陰だと感謝しています。あとは新潟に種を蒔いてみたら、物凄い芽が出ちゃってね(笑)、大きな収穫だったかぁと思いますね。もちろん小川原湖のイベントもね、良かったと思います。振り返ると、やっぱり“西”がちょっとね…元気がなかったかなぁ。変人(褒め言葉だと思います…笑)はいるんだろうけど、キーマンに繋がらないのかなぁ。もちろん我々も火を焚き付けに行けなかったという部分について反省するべきかもしれませんね。

実質七年の執行部々員でした。その中で印象に残っていることはありますか?
前半は会計担当でした。一番大変だったのは東日本大震災の義援金のとりまとめですかね。日本国内ばかりではなく、海外からも寄付があったりしたじゃないですか。なんだかんだで50万円ほど集りましたね。結構アレはね(ここで宙をみつめて、しばし沈黙)…アレは大変でした。うん。誰にも言ってないんだけど、レートの換算がね本当に大変でしたね。向こうは「いくらいくら送りました」って言うじゃないですか。換算すると合わないの(笑)。何回計算しても合わないの。でもね「多いからいいや」みたいな(一同爆笑)。あの頃は一ヶ月ぐらい、毎晩計算してましたね。知られざる事実、会計秘話(笑)。それにしても、あのときほどFacebookのチカラを思い知ったことはなかったかなぁ。凄いよね。

今後の魚住さんの活動についてお聞かせください
あー、無いんですよ(一同びっくり!)。というのも、なんかこう振り出しに戻ったような感じがあってね。スキンカヤックをまた作ってみようとか、別のミニチュアを作ってみようとかね。ロールの練習もね。あ、ロールで言うと、まだ全部マスターしたわけではないので、終わってないんですよね。また振り出しに戻って、繰り返して、楽しめるなぁと思ってます。

代表を終えて放心状態だったりしますか?
いや、放心状態ではないけど、足踏みはしているかなぁ。カラダのね、衰えがねぇ…。なにもしなくても体力をキープできた30代があって、40代が過渡期で、50代になるとトレーニングしないと維持できないというね、現実がありますよね。ロープもまだまだやりたいし、トレーニングは欠かせないかなぁと。

フィギュアを作るきっかけってなんだったのでしょう?
いまフィギュアっていうと羽生くんなのかも知れないけど(インタビューがオリンピック開催時)、彼を知る前にグリーンランドのQaannat Kattuffiatからフィギュアの贈呈があったんだけど(SUPER GUTS)、あれを見たときに「あぁ、いいなぁ」と思いましたね。で、フィギュアを使ってロールの説明もするんだったら“人形”も要るなぁと。既製品でも精巧なヤツがあったりするんだけど、スケールが旨くないんですね。私のミニチュアカヤックは10分の1なんですけど、ソレに合う既成のフィギュアが無いんです。まぁ作るしかないんですね。スキンカヤックもシルエットだけじゃなくて、ちゃんと構造から知ってもらいたいという思いから、実物と同じ作り方で再現しました。リブももちろん蒸して曲げましたし、ラッシングもちゃんとしてあります。材はね、ホームセンターで売ってる細長いヒノキです。
ミニチュアを作るにあたって、一番苦労したのは?
ビームのホゾ!材が薄いから、穴あける作業してるとクシャッってなっちゃうんですよ。まぁ先ほども言いましたが、同じ工程で作りたかったんで、ラッシングもホゾも譲れなかった部分ではありますね。ただ、今回エンドピースは一枚板にしちゃったので、もしまた作る機会があれば“分割式”で再現したいですね。ちなみにガンネルは60度です。私のカヤックも60度です。

割りと思いついたらすぐ着手しちゃう印象が強いですが…
いや、実は作るまでに相当アタマの中で考える時間がありますね。設計図は描かないんだけど、イメージをこうググッと膨らます時間は長いかなぁ。しかも、何度も何度もやりますね。たまに落書き程度の絵を描いてイメージをまとめようとすることもありますけど、それでも作っていく過程で「やっぱりダメ!」なんてことは良くあります。

スキンカヤックを作る上での信条があれば
信条かどうか分からないけれど、(グリーンランドの)オリジナルの様子を自分のカヤックに少しでも反映できればなぁという思いはあります。だから、また新しくスキンカヤックをゼロから作ってみたいですね。作っていかないと、作り続けないと、作るスキルが萎んでいきますよね。忘れちゃう(笑)。実際、毎回作りながら「次はココ、こうしたいなぁ」という反省点が出てくるんだけども、間が開いちゃうとその反省点がどっか行っちゃうみたいなね(笑)。

これからQajaqを作る人に一言
見よう見まねで作れちゃうので、皆さんが思うほど敷居は高くないです。設計図は必要ないんだけど、工程の様子を撮った画像とかね、例えば洲澤さんの記事みたいなものはとても有効だと思います。設計図だけだと組み方とか見えてこないでしょ。工程の画像の方がイメージしやすいですよね。

QajaqJPN,にQajaqを増やすには?
保管の問題がまず出てくるので、なかなか難しいとは思いますが…。んー、例えば乗れなくてもミニチュアを作って工程を覚えるとかね、新しい切り口だと思います。まずは10分の1で作ってみて、「あれ、小さいな」と思ったら5分の1とかね。そうこうしているうちに実物大に辿り着きますよ(笑)。
今後のQajaqJPN,やQaannat Kattuffiatに期待することは?
QajaqUSAはあまり競技には注力してないようだけど、我々はロールを通じて活動の活性化を図ろうとしてきたので、ここは続けた方がいいと思いますね。Qaannat Kattuffiatの活動にも共通する部分です。ロールだけじゃなく、ロープ、ハープーン、レースなどバラエティに富んだ競技があるので、それらを体験しつつ練習を重ね、QajaqJPN,の競技に組み込めたらいいなぁと思います。
Qaannat Kattuffiatに期待することは…あー、言ってもしょうがないんだけど(笑)、一昨年でしたっけ? チャンピオンシップの様子をテレビで放送したじゃないですか。日本ではYouTube経由で見れたわけですけど、ああいった外向けのアクションをもっと増やして欲しいかなぁ。リアルに競技会を見たことがなかったので、結構見入ってしまいましたね。ただ視聴者がそんなに居なかったのか、昨年は放送がありませんでした。とても残念でした。…という声をね、Qaannat Kattuffiatにはもっと拾ってもらいたいです。

2018年2月17日 新舞子G-BASEにて

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