Based on the report of QajaqUSA, these descriptions were translated for Japanese G-kayakers. 

Qaannat Kattuffiatで規定している競技会ルールを、QajaqUSAの記事を元に、日本のGカヤッカー向けに翻訳してみました。
この記事はグリーンランドカヤックチャンピオンシップが初めて外国人に対して公開された2000年に、QajaqUSA代表のグレッグ・ステイマーによって英訳され、Qaannat Kattuffiatの承認を得ました。原題は「Qaannamik Unamminermi Malittarisassat」といいます。承認以来、ルールにはいくつかの変更点がありますが、それらは都度更新されています。必要と思われるものについては
赤文字で解説を加えています。



1.Rules in force. 現行ルール
これらのルールは競技会を企画するクラブのメンバー及びナショナル・カヤック・リーグ(Qaannat Kattuffiat)のメンバーに有効とします。
ただし、ローカルコンペを開催する個々のクラブにおいては、厳密にこれらのルールに則る必要はなく、緩和されたルールの作成は可能とします。



2.Different competitions. 異なる競技会
Qaannat Kattuffiatおよびそれに関連するクラブや町は下記のタイトルを用いて競技会を企画することを許されます。
※規則上のタイトルなので無理に翻訳しません。ご容赦ください。

a. Regional competitions or competitions with participation from other countries.
b. Greenland Championships or Championships arranged by the National League.
c. Open competitions or competitions with participation of invited participants.
d. Local championships.
e. Club-championships.

A.地方大会、地域大会
地方大会に参加するメンバーはその案内状・招待状に記載されたルールに従うよう義務付けられるものとする。

B.ナショナルチャンピオンシップ、リーグチャンピオンシップ
ナショナルチャンピオンシップおよびリーグチャンピオンシップへの参加者はQaannat Kattuffiatのメンバーに限定します。参加メンバーは個々のクラブによって紹介され、Qaannat Kattuffiatの承認を得なければなりません。
ナショナルチャンピオンシップおよびリーグチャンピオンシップは下記の種目において競技を企画し実行することができます。

1.レース
1.1.男子の部:15-19歳、20-34歳、35-49歳、50歳以上
a. 3-6kmの短距離レース
b. 15-20kmの長距離レース
c. ポーテージを2~3回含む、5-10kmのレース
d. 三人チームによる3-6kmレース

1.2.女子の部:15-19歳、20-34歳、35歳以上および少年の部:13-14歳
a. 1.5-3kmの短距離レース
b. 4-6kmの長距離レース
c. ポーテージを1回含む、1.3-3kmのレース
d. 三人チームによる1.5-3kmレース

1.3.子供の部:4-6歳、7-9歳、10-12歳
この部門におけるレースの距離は開催地のロケーションによって決められます。


2.ロール競技
a. 個人競技
b. チームロール
※すべてのロールにおいて左右を行なうものとします。
※種目については別途解説(次項)を御覧ください。ここに記載されていないルールも載っています。

スコアリングの定義
Less ponts:マニューが完璧に出来なかった場合、競技者はもう一度やり直すことができます。このときのポイントが“Less points”です。
More points:マニューバが一回で成功した場合のポイントです。具体的な数字については別途スコアシートを御覧ください。
Upside Down Paddling:まず3メートル進んで1ポイント獲得できます。その後2メートル進む毎に1ポイントが加算されます。
Walrus Pull:競技者は5人の成人男子によって15メートル引っ張られます。


3.ハープーン競技
a. ロングスロー
b. 的当て

ハープーン競技におけるルール
1. ハープーンは前進中のカヤックから投げます。その助走区間は10-15mです。ただし子供に限っては制止しているカヤックから投げることを認められます。
2. ハープーンは投げる直前までデッキ上に固定されていなければなりません(デッキコードに挟んだり、フックやクレイドルで固定します)
3. ハープーンはノルサックによって投げられます。
4. 「的当て」の距離は男子の部で最低でも10メートル、女子の部と少年の部は5メートルです。子供の部における距離ははそれぞれの子供の投擲可能距離によって決められます(自己申告)。
5. 「ロングスロー」も「的当て」もハープーンが先端から着水した場合のみ得点できます。


4.ロープジムナスティック
※各種目については別途スコアシート
(準備中)を御覧ください。マリギアックによる実演ビデオはコチラ(準備中)で御覧いただけます。

ロープジムナスティックのルール
1. 競技時間は30分です。
2. それぞれの種目は一度のみのトライアルとなります。失敗してもやり直しはできません。
3. 種目に順番はなく、難しいものを先に行なってもよい。
4. 1種目において「左右」「手の持ち替え」で4回まわります。


C.オープンチャンピオンシップ or 招待選手によるチャンピオンシップ
これらの競技会はQaannat Kattuffiatの承認により企画開催することが可能です。海外あるいはグリーンランド内の招待選手には招待状が送付され、そこには明確な競技の主旨やルールが記載されているべきです。

D.ローカルコンペ
ローカルコンペは各地域に住むメンバーの参加を許されます。そのルールについては予めQaannat Kattuffiatの承認を得る必要があります。

E.クラブ内チャンピオンシップ
クラブ内チャンピオンシップは年間契約料金を支払ったクラブにのみ許されます(グリーンランド内のクラブにおけるQaannat Kattuffiatへの加入は有償なのか?)。また、他のクラブとの合同コンペも可能ですが、競技内容はQaannat Kattuffiatで指定している種目に限定されます。



3.Program for the Competition 競技会のプログラム
競技会のプログラムには各競技の説明および年齢別のクラス分けについて明記されていなければなりません。
年齢別のクラス分けは現行ルールや、あるいはルールの追加によって臨機応変に分け直すことができます。たとえば少年の部に属しながら、スキル上「上級者」ということであれば成人男子への移行も可能です。
またグリーンランドチャンピオンシップ/ナショナルチャンピオンシップは「二軍」による組織を許されます。しかし「二軍選手」はたとえ優勝しても「チャンピオン」を名乗ることはできません。二軍の競技は「二軍選手」によってのみ開催され、公式のチャンピオンシップとは見なされません。
※厳しいっすね、これ



4.Participants 参加者
特別ルールが実施されていなければ、競技会に参加できるのはQaannat Kattuffiatのメンバーに限定されます。なおかつ、一年以上そのクラブに在籍していなければなりません。ただし、他のクラブに一年以上在籍して、新たに別のクラブへ移籍した場合はこの限りではありません。このような変更もQaannat Kattuffiatへ報告し、承認を得なければなりません。
また、参加者は各自で生命保険への加入を義務付けられます。



5.Resistration to the Competitions. 競技への参加登録
競技参加者は以下のようにクラス分けされます。
子供の部:4-6歳、7-9歳、10-12歳、13-14歳
少年の部:15-19歳
成人男子女子:20-34歳
中年女子以上:35歳以上
中年男子:35-49歳
老年男子:50歳以上

Qaannat Kattuffiatの規則に従って、20-34歳の男子女子選手の競技結果は★30の通り計算されるべきです。そして異なる競技間で最多のポイントを得た者がチャンピオンを宣言できます。グリーンランドスポーツ連盟はこのチャンピオンに金のハープーンを授与します。
※金のハープーンはグリーンランドの選手にのみ適用されます。

成人男子女子の部にはこのクラス外からの参加が可能です。

子供と女性はそれぞれの能力に応じて、異なるクラスへの移行が可能です。これは「ルールの変更」になりますので、事前に競技会企画者、Qaannat Kattuffiat、承認の権限を与えられたクラブで協議することで実現できます。ルールが変更になった場合、Qaannat Kattuffiatは速やかにこれをメンバーに通知し、ルールブックの更新を行なわなければなりません。



6.Documentation from medical doctors. 医師からの書類提示
Qaannat Kattuffiatは身心の疾患による医師からの書類提示を義務付けていません。しかし、メンバーは常に怪我や病気に注意するべきです。万が一、メンバーが何らかの疾患を患った場合、クラブは彼のカヤック活動を抑制することもあります。
※二軍落ちってこと?



7.Arrangers of Competition. 競技企画者
競技企画者はQaannat Kattuffiatの条件に適していれば許可されます。あるいはQaannat Kattuffiatから個人を任命する場合もあります。



8.Invitations. 招待状
競技への招待は新聞広告や招待状によって行なわれます。招待状の内容については発送前にQaannat Kattuffiatの承認を得なければなりません。特別な規則が設けられてない限り、Qaannat Kattuffiatによって国内外の選手に招待状が送られます。招待状には競技内容を明記すべきです。
これは2000年にグレッグが受け取った招待状です。

招待状に含まれるべき他の内容について
a. 条件によるグループ分けを強いられる競技のリスト(そのようなものがある場合)
b. 開催期日
c. 返信の宛先住所と締め切り期日。締切日が競技会の一ヶ月前に設定されるのは普通ではありません。競技会の期日変更はよくあることで、その締め切りは競技開始日の4日前以上である必要はありません。
d. 競技参加費に関するお知らせ。競技のキャンセルや遅延が発生した場合、参加予定者およびクラブは速やかにその通知を受け取らなければなりません。
仮に、招待状に競技会の詳細内容(期日、場所、スタート時間、ゼッケン等)が明記されていない場合、後日別送しなければなりません。



9.Application for Participation. 参加申込み
参加申込書は通常個々のクラブへ発送されます。天候悪化などの場合は企画者は開催期日を変更できます。もちろんQaannat Kattuffiatの承認が必要です。申込書には最低でも下記の内容が含まれていなければなりません。

a. 参加者氏名
b. 生年月日
c. 参加競技種目
d. 参加クラス
(通常は年齢別だが、スキルによって“成人男子女子の部”へ移行可能)

リレー競技の場合は、個々の名前は必要なく、そのクラブにおいて幾つのチームが参加するのかが分かれば事足ります。しかし、結局のところ、プログラム等の印刷の都合上、早めに名前まで分かるに越したことはありません
(どっちなんだよ?)



10.Attendance-Fee. 参加費用
参加料金は競技開始前までに支払われるべきです。支払いを済ませた参加者のリストを元にイベントが続行されます。Qaannat Kattuffiatはこの料金を上限を設けることができます。
(外国人選手は一週間の宿泊費用と食費で250.00ドルということを認められました)

※「参加費用」と書きましたが、もしかしたら純粋な競技参加費用ではなく、その他「食・住」にかかる費用かも知れません。要確認!



11.Succession Startlists. 出漕順
出漕の順番はくじ引きで決められます。時間内に自分の名前をサインアップし、くじ引きの箱にプールされます
(あみだじゃないのか?)
サインアップに遅れた人は、競技には参加できるものの、出漕順については何の発言権もなく、一番初めか一番最後に出場することになるでしょう。これは競技企画者間で決められます。
(遅れんなよ!)

シードについては競技企画委員が現行のルールに則って決めるべきです。あるいは新たにルールを作る選択肢もあります。



12.Inclusion of Reserves / Substitutes. 予約と代理人
地方大会や限られたクラブが参加する競技会において、予約や代理人によるエントリーはくじ引きの一時間前まで有効です。本来の参加者が何らかの都合で遅れる場合、この方法によって救済されるかもしれません。
この予約や代理人が本来の参加者と同じクラスに属する場合は、出漕順はそのまま引き継がれますが、そうでない場合は「遅刻者」として見なされます。



13.The Printed Schedule. スケジュールのプリントアウト
可能な限り、スケジュールはプリントアウトしておくべきです
(各自に配るという意味か?)
それができない場合はポスター等に書き出して所定の位置に張り出しておくべきです。

下記の情報が網羅されているべきです
a. 競技会実行委員への連絡先
b. 競技会の期日と場所
c. 参加者のリスト。各参加者の番号
(ゼッケンか?)と時間(出漕時間か?それとも結果タイムか?)
d. 会場内における施設の出入り可・不可の明示
e. 表彰式の日時と場所
f. 各種目の結果を掲示する場所
g. その他特別な情報



14.Awaeds and Award Presenting Ceremonies. 受賞
獲得ポイントも所要時間も同じ競技者が出た場合、彼らはそれぞれ同じランキングとし、受賞する賞も同じものとする。
チャレンジカップはQaannat Kattuffiatの承認が下りた場合のみ設けることができます。

また、異なる競技における1位入賞者(男女)にはグリーンランドスポーツ連盟から金のハープーンが授与されます(グリーンランドの選手のみ対象となっています…けちっ!)



15.Presentation of Results to the Public. 結果発表
それぞれの競技においては、その結果発表を速やかに行なうべきです。



16.Complaints. 不服申立
ジャッジあるいは競技実行委員によってこのドキュメントに含まれているルールから外れた判定が下された場合、競技者には不服申立てを行なう権利があります。それは申請書によって速やかに競技実行委員会へ届けられるべきです(最後の競技者の終了から1時間以上も後であってはなりません)。

Qaannat Kattuffiatの決定による特別の場合は上記の時間超過を認められます。
競技実行委員へ伝えられた不服申立てについては、その委員長を中心に速やかに議題として取り上げられるべきです。

不服申立てによって影響を受ける競技者には、その決定が下される前に説明を受ける権利を持っています。
報告書には不服の内容と決定の説明を明記し、8日以内にその不服申し立てに関わる競技者へ配布されなければなりません。
※これでジャッジングが覆ることがあるのでしょうか? メジャーなスポーツではなかなかお目にかかれませんね。

競技実行委員会は必要な聴取を行い、場合によっては当初の判定を誤りと認めなければなりません。
もし実行委員がこれを拒み断固たる態度をとるなら、これらの不服申立ては★2のA・Bに従ってQaannat Kattuffiat執行部へ申請されます。



17.This item is deleted. この項目は削除されています



18.Disqualification. 失格
競技参加者は下記の項目に該当する場合、その資格を失います。
a. ★4の条件を満たしていない場合。
b. 不適正なカテゴリー内
(年齢よるクラス分け等)で競技した場合。
c. 競技中に不正なサポートを受けた場合。
(ロール競技において、こっそり海中で回してもらうとか?…ないないっ!)
d. 競技中に他者を妨害した場合。
(フライアは口頭で○×!とか■△!!と罵倒し相手を泣かせたようだが失格にはなりませんでした)
e. 不適切な道具で競技に臨んだ場合。
(ヨーロピアンとか巨大ノルサックか!?)
f. コースを誤った場合。あるいは所定の通過地点を通らなかった場合。

上記に挙がれた行為が確認された場合、その違反の度合いをもって失格の有無を検討されます。もちろんリレーなどのチーム戦においては、メンバーの一人が違反行為を行なえばその他全員も同等に失格となります。



19.Coverage of Expenses for Food and Stay. 食費と宿泊費
Qaannat Kattuffiatはこの問題についてガイドラインを提供することができます。
競技実行委員会は競技参加者、ジャッジ、その他のスタッフのためにセットルールに則ってこれらの経費を返済することができます。

※よくわかりません。ジャッジやスタッフの食費や宿泊費をカバーするのなら理解できますが、参加者分まで賄ってしまっては大変なことにならないでしょうか? GUTSなら大赤字だぜっ!(TOT)



20.Obligation for the Participants to Know the Rules in Force for the Competitions They are Going to Attend.
ルール把握の義務
競技実行委員会メンバー、その他のスタッフおよび競技参加者は競技実行委員会あるいは執行部によって定められた特別ルールに従うことが義務付けられます。
※これはつまり競技実行委員会がQaannat Kattuffiatの承認を得て規定したルールだから、こういった効力があるのでしょうね。



21.Matters of Dispute. いざこざ
このルールセットについて疑わしい場合はQaannat Kattuffiat執行部の解釈が有効となります。またこれらの規則に該当しない場合であってもQaannat Kattuffiatの判断に委ねることになります。



22.Organization. 組織
競技会は下記によって組織されます。
a. Arranging committee / Organizing committee.(企画委員会)
b. Competition committee.(競技実行委員会)
d. Controlling committee.(管理委員会)
※機能的な違いを明示してほしいですね。と思ったら次項からそれぞれの委員会の解説だったりしました(笑)。



23.Arranging Committee / Organizing Committee. 企画委員会
企画委員会(組織構成委員会)は招待者への案内状、イベントのプロモーション、参加料金の設定、参加登録システムの構築、宿泊施設の手配、くじ引き、スケジュール構成とパンフ・ポスターの作成、チケット販売、表彰式のセッティング、医療関係者の手配等を管理します。
競技会において医者の手配は重要な案件です。
必要に応じて、広報スタッフなども手配します。

この委員会には会計や情報公開のために記録結果を管理する責任と競技会に配置するジャッジの手配に関する責任があります。



24.The Competition Committee. 競技実行委員会
この委員会メンバーは企画委員会によって任命されます。構成は下記の通りです。
a. 競技チーフ
b. コース選定チーフ
c. チーフ・スターター(必要数の助手あり)
d. チーフ・タイムキーパー(必要数の助手あり)
e. ゴールジャッジ(必要数の助手あり)
f. 時間登録チーフ(必要数の助手あり)
g. 出漕順管理チーフ(必要数の助手あり)

必要に応じて情報管理チーフと補給チーフを配属することもあります。



25.Obligations for Assistants / Officials. スタッフの義務
競技チーフは競技実行委員の委員長です。彼はスタッフ管理についての責任をもちます。



26.Controlling Committee. 管理委員会
管理委員会は下記のメンバーで構成されます。
a. Qaannat Kattuffiatの代表
b. 競技委員会の2メンバー
c. 競技チーフ
e. コース選定チーフ

グリーンランドチャンピオンシップ/ナショナルチャンピオンシップ、その他の大きな大会では、技術スタッフや管理委員会と一緒に行動するメンバーを別途任命できます。



27.Representative. 代表者
グリーンランドチャンピオンシップに関連するナショナルカヤックリーグは管理委員会に代表者を置かなければいけません。この代表者はナショナルカヤックリーグ公式の代表者です。



28.Representative in the Technical Committee. 技術委員会代表者
技術委員会代表は★26によって任命され、競技会準備における技術的な部分を円滑かつ安全に進める義務を負うものとします。また、この代表は必ずしも競技会を構成するクラブのメンバーである必要はありません。
※大工さんみたいな仕事でしょうか?



29.The Judging Committee. ジャッジング委員会
この委員会は競技チーフ、コース選定チーフ、クラブの議長
(主催クラブでしょうか?)、チーフ・スターター、ゴールエリアスタッフのチーフで構成されます。
ジャッジング委員会には質問や不服申立てについての決議権があります。またドキュメントに定める規則で解決できない問題についても、この委員会の管理範囲とします。



30.Addition of Results. 結果の追加
成人男子女子の部において最高得点獲得者には「グレート・カヤッカー」の称号が与えられます。
※QJにはブラックトトロ・グレートがいます。

ポイントのカウント方法は下記の通りとします。
1位:21ポイント、2位:18ポイント、3位:15ポイント、4位:12ポイント、5位:9ポイント、6位:8ポイント、7位:7ポイント、8位:6ポイント他…。
※よくわかりません。各種目において獲得ポイントの他に更に上記が加算されるのでしょうか?…意味ある?



31.Special Rules in Force in Paddling Disiplines. レースの特別ルール
a. レースで使用する道具(カヤック、パドル、スケグ、チュイリック、ミトン、カヤック・スリーブ
等はグリーンランドトラディショナルスタイルに従ったものであるべきです。
b. カヤックはシールスキンかキャンバスで覆われているものを使用。
(最近はナイロンもOK。それどころかリジッドの枠もできました…泣)
c. レース途中でカヤックが壊れた場合は交換可能。
d. レース途中でパドルが壊れた場合は交換可能。
e. レースに参加する競技者はロール競技のときもシールスキンのチュイリックを着用。
(2000年から外国人選手はネオプレンチュイリックの着用が許可されました)
f. レース中、シールスキンの手袋を着用することを勧めます。
(グレッグによると2002年イルリサットで開催されたときの海水温はほぼ0℃だったそうです。7月でも!)
g. 競技開始前にギアのチェックを受けてください。カヤックのフレームにプラスチック部品の使用は認められません。ただしパドルの先端などへの応用は許可されます。
(骨の代わりですね)



32.The Routes (Measuring of Distances). レースコースの計測
★2A・Bで言及したレースについて、その距離を測定しなければなりません。それは地形図を使用して行なわれます。
実際のコースには、各5キロ毎の地点に何かしらのマーキングを施します
(浮きなど)。そしてラスト5キロについては1キロ毎にマーキングを配置します。それは確実に競技参加者から視認できるものであるべきです。



33.Marking of the Paddling Routes. コース上の目印
レースコース上には競技者がルートを間違わないように目印(浮きに細い旗)を配置するべきです。ルートの確定が難しいところには数多くの目印を置くようにします。
※特に先頭の選手にはこういった案内が大いに必要ですね。



34.Start and Finish Area. スタートとゴール
スタートとゴールは同じ場所とし、視認性の良いマーキングが施されるべきです。



35.Supply Service. サプライサービス
10キロ以上のレースでは5キロ毎に補給ポイントを設置し、アルコール以外のもの(カカオなど)を競技者に供給します。
※カカオってどんな状態なんでしょ?



36.Control of the Paddling Routes. コース管理
レース参加者は事前にコースを確認することができます。
しかし、企画委員会の特殊な事情により、競技前の視察について制限時間を設けるか、あるいは部分的な視察のみ許可する場合もあります。



37.How to Start. スタート方法
レース参加者はスタートエリアから一斉にスタートするか、30秒間隔で個々に漕ぎ出すこともできます。
※これは事前に決めておくことでしょうね。その場でスタート方法がバラバラだとレースになりませんし。



38.How the Participants Should Place Themselves before a Start. スタートラインについて
カヤックのどの部分がスタートラインにあるべきかという問題で、一般的には漕ぎ手の胴の部分がライン上にあるように位置を調整します。



39.The Signal to Start. スタート合図
スターターは10秒に競技者たちへ一度告知します。そして5秒前から口頭でカウントダウンが開始されます。
5-4-3-2-1-GO!
カウントダウンはデンマーク語で行なわれるそうです。
fem(フェムッ)→fire(フィーア)→tre(トレッ)→to(トーッ)→en(エン)…という感じでしょうか?



40.False Start. フライング等の不正スタート
不正スタートがあった場合、それはやり直しになります。
スタートが遅れてしまった競技者については特にレース参加を取り消しになることはなく、個々にタイムを測定されます。
遅刻が病気や法的な理由の場合、競技者は改めて番号(ゼッケン)をもらい、後から出漕することができます。
遅れて出漕した競技者は時間通りにスタートした競技者を邪魔してはいけません。



41.Arrival (Finish). ゴール
フィニッシュについては、競技者の胴の部分がゴールラインに達したときに、そのタイムを明確に記録されるべきです。
「前乗り」が有利か!? 思い切ってバウハッチに乗るか!



42.Results and Calculation of Results. 結果の計測
競技者がゴールに近づいてきたら、その経過時間を記録係に伝えられるべきです。そして胴体がゴールラインに達したあとの経過秒も中継されなければいけません。
記録されたタイム、競技者のゼッケンが結果計算係へ届きます。同時に競技者はそれらの結果からランキングされます。書き出された結果は速やかに結果計算係のチーフへ届けられなければいけません。



43.The Marking of Kayaks. カヤックのマーキング
カヤックが個々にマーキングされなければならない場合、それは競技会スタートの前に行なわれるべきです。
※識別性を高めるためのマーキングでしょうか?



44.The Participant's rights and obligations. 権利と義務
ひとたびマーキングの決定が下された場合、競技参加者は速やかにマーキングチームへ行き、マークを施してもらわなければなりません。それは競技に参加する者の義務です。その後、競技会のタイムスケジュールに従ってください。

レースに参加する競技者は、委員会が定めるコースを通り、コース上の各ポストを通らなければなりません。

レース参加者のパドルはトラディショナルスタイルのみです。

レース参加者はレース中の飲食を許可されます。また、レース中に結果や自分のポジションをコース上に配置されるスタッフ(情報提供係)から聞き出すことが許されます。

レースからドロップアウトした場合は速やかにこれを競技会スタッフに報告しなければなりません。もし周囲にスタッフがいなければ、スタートエリアに戻っての報告が望ましいです。

レース中に目撃した他者の不具合(体調不良等)や第三者から他の参加者の不具合を聞いた場合は、コース上で最初に会うであろうスタッフにこれを報告しなければなりません。

ポーテージを伴うレースにおいて、カヤックの運搬はレクチャーされた通りに行なわれるべきです。つまり、カヤックを腰の高さで運ぶことは認められていません。競技者は常に頭の位置でこれを運びます。
※まずバウ方向へ向かってコクピット内にパドルを入れ込みます。カヤックを逆さまにしてスターン側を前方向にして、アタマをコクピットに入れるように位置させます。コクピットから僅かに出ているパドルはショルダーパッドの役割を果たします。選手によってはヘッドバンドを付けたりするようです。



SPECIAL RULES IN FORCE FOR TEAM-PADDLING
45.The Format.
ゲーム形式
チーム競技のゲーム形式は個人競技のそれと似ています。
リレーやロールがルールに則って行なわれることを保証するために、特別スタッフがタイムキーパーのヘルプのために配置されなければなりません。
★48参照。
※要は複数の競技者がいっぺんにマニューバ等を行なうため、一人のタイムキーパーでは管理しきれないということでしょう。



46.The Route. レースコース
★2で記述されたようなレースでは、そのコースの距離をQaannat Kattuffiatの規則に基づいて設定されるべきです。



47.The Placement of the Competitors at the Start-area. スタートラインにおけるポジショニング
スタートラインでは選手は自分のゼッケンの順番に左から右へ向かって並びます。
なお、くじ引きでポジショニングが決められる場合、「もっとも有利なポジション」を引いた選手はスタートラインの中央に位置します。



48.Team Relays and Rolling. チームリレーとチームロール
リレーエリアは視認性のよいものでマーキングされ、20~30メートルの広さ(距離)があるべきです。また、幅についてもハイスピードでバトンタッチするときにチーム同士が干渉しないような充分な広さを確保するべきです。
バトンタッチは「リレーゾーン」内で行なわれなければなりません。
バトンタッチの方法は到着した選手が次の選手のカヤック(スターン)を押すか、パドルでカヤックに触れることで完結します。
不正なバトンタッチが行なわれた場合、両選手はリレーゾーンに再び呼び戻され、バトンタッチをやり直さなければなりません(リレーゾーンを監視しているスタッフがいます)
次の漕者は、バトンタッチを受ける選手の情報を得たら、出漕の準備にかからなければなりません。

※長いパドルが有利でないかい?(笑)
※つか、ロールに関する記載がないじゃん(TOT)コラー!



49.The Start. スタート
第一漕者のスタートはフラッグかスタート用信号器(よーいドンの銃)の合図で漕ぎ出します。フライングがあった場合はやり直しとなります。
※あの銃、スタート用信号器って言うらしいです。思わず調べてしまいました(笑)。



50.Ranking at Arrival. 順位
選手は到着タイムをもってその順位を決定されます。同じタイムだった場合は同着と見なし、同じ順位にランキングされます。



51.Timekeeping. タイムキーパー
チーム競技(リレー)における選手がリレーゾーンのラインに到着した時点でタイムが登録され、これはまた同時に次の選手のスタート時間としてカウントされます。
チームリレーの最終的な計測等は個人競技と同様に行なわれます。★41★42を参照。



52.Announcement of a Team in the Team-Competitions. チームの発表
競技開始の30分前までに、補欠を含むチーム内選手の名前を競技チーフに報告しなければなりません。
チームのコーチあるいはリーダーはチーム内における出漕順を決めなければなりません。各選手はコース内の1区間のみしか漕ぐことができません



53.Rights and Obligations for the Participants. 権利と義務
選手に課すルールは★44と同様です。



54.Special Rules in Force for Rolling Events. ロール競技の特別ルール
ロール競技は★2-2に則って行なわれます。

注意事項
a. ロール競技に使用される道具、例えばカヤック、パドル、ノルサック、ハープーン等はグリーンランドの伝統的なスタイルに準拠したものとします。※プラスチックカヤックは「インターナショナルクラス」でのみ使用可能です。
b. カヤックはシールスキンかキャンバスで覆われたものとします。
※2000年のヌーク大会では化学繊維もOKだったようです
c. 競技中にカヤックが壊れた場合は交換可能とします(タイム計測は一時中断)。
d. パドルの交換は許可されます。
e. 選手はシールスキンのチュイリックを着用のこと。
※グリーンランドの選手のみです。
f. 競技開始前に選手が使用するカヤックとパドルは検査されます。フレームにプラスチック素材を使用されたカヤックでは競技に出場できません。パドルに関しては骨製の部品の代わりにプラスチック部品を使うことは許可されます。
g. 選手の持ち時間は30分です。選手は競技途中で残り時間をジャッジに確認することができます。
h. いかなる理由でもチュイリックがコーミングから外れた時点でスコアリングはストップされます。
※外れるまでのスコアは有効です。
※種目については別途解説(次項)を御覧ください。ここに記載されていないルールも載っています。



55.Mesuring of Results. 結果の測定
a. 選手はスコアシートの順番で簡単なロールから行なっていきます。選手が変更を加えられるのは、ジャッジがコールしたロールに対してスキップするかしないかだけです。
b. ロール競技中は少なくても二人のスタッフがジャッジングします。またサポートが必要な場合は一名別途に手配できます。
c. ポイント集計者は最低でも一名用意されます。ポイントは集計されたあと競技スタッフ(チーフ)かQaannat Kattuffiatの代表に提出され、その内容を確認して公開されます。
d. ロール競技におけるポイントシステムは予めQaannat Kattuffiatの承認を得なければなりません。
e. 各ロールにおいて、選手が上手くこれをこなせなければ、減点の対象になるか、あるいは再度やり直しということになります。
※いずれにせよ“Less”になるのでは?
f. 最初のトライアルが失敗した場合、再挑戦できます。
g. 二回目のトライアルが失敗した場合、選手は得点されません。そのまま“反対側”に挑戦するか、“次のロール”に移行しなくてはなりません。
h. 選手は自分にとってもっとも難しいとされるロールが出来ない場合はそこでトライアルをストップするべきです。明らかに自分の能力を超えているロールを競技中に「試し」で行なうことはとても無作法であり失礼です。



56.Marking of Kayaks. マーキング
競技スタッフによって通知があった場合、選手はカヤックにマーキングをしなければなりません。
※どんなマーキングなんかな? 「全体をピンクにしてください」とか? ヤダァァァァァーッ!絶対にヤダ!



57.Rights and Obligations of the Participants. 権利と義務
★44に準拠します。
ロール競技中に選手が何らかの問題を抱えた場合、近くの選手が手を貸すべきです。



58.Special Rules in Force for Team Rolling. チームロールにおける特別ルール
ロール競技は★2-2に従って行なわれるべきです。
★54のaからeも参照してください。



59.Results and How to Calculate Results. 集計
下記の詳細と共に★55に従うべきです。
a. チームメンバーは同じクラブから三名で構成されます。外国人選手はこの限りではなく、会場内の外国人同士でチームを編成できます。
b. 三名によるロールマニューバは可能な限りシンクロされるべきです。
c. チームメンバー同士のシンクロがズレていたり、お互いのリズムが合わない場合は減点の対象となります。
d. 最初のトライアルが失敗した場合は二度目の挑戦が許されます。
e. 二度目の挑戦でメンバーの誰かが失敗した場合は得点できません。
f. チームの誰かが“次のロール”において出来ない場合(スキルを超えている場合)、チームは演技をストップするべきです。
g. チームメンバーが得たポイントはそのまま同得点が“個人”にも加算されます。



60.Marking of Kayaks. カヤックのマーキング
競技スタッフによって通知があった場合、選手はカヤックにマーキングをしなければなりません。



61.Rights and Obligations for the Participants. 権利と義務
★57に準拠するものとします。



62.Special Rules in Force for Harpoon Competitions. ハープーン競技の特別ルール
ハープーン競技は★2-3に則って行なわれるものとします。

注意事項
a. ハープーン競技に使用されるカヤック、パドル、チュイリック、手袋、その他の狩猟道具はグリーンランドの伝統的なスタイルに即したものとします。これ以外の使用は認められません。
b. カヤックはシールスキンかキャンバスで覆われたものとします。
(競技会によってはナイロンもOKのようです)
c. カヤックは伝統的なスタイルのハープーンを装備しているべきです。
(デッキラインに挟むか、クレイドルを木や骨で作成するのもあり)
d. ハープーンは乾燥した状態で最低1kgの重さとします
(長さではなく重さにレギュレーションがあります)
e. 競技中にハープーンが壊れた場合、選手はこれを交換できます。
f. この競技に参加する選手は少なくともアノラックの着用を義務付けられます。
(“少なくとも”ということからチュイリックなら問題ないのでしょう。そして“アノラック”とありますが、グレッグの見解ではアクリサック(夏用のスカート)を言ってるのではないかとのことでした。ちなみに2002年から外国人に限ってはどんなスカートでも許可されているそうです。ミニスカートとかじゃなくてっ!)
g. 投擲前に周囲(特に投げる方向)に人がいないか確認するべきです。



63.Results and Point System. 結果とポイントシステム

1.ロングスロー
a. 助走区間が10~15mありますが、選手は“胴体”が投擲ラインに達する前にハープーンを投げなければなりません。(原文には“throw before his body reaches the throwing-line”と明記されていますので、ラインに達してしまったらノーカウントになるのでしょう)
b. 投擲距離の計測についてはQaannat Kattuffiat代表の責任において行なわれるべきです。また、フィールドには25センチ間隔の浮き具をつけたロープを置き、それを参照しつつ計測されます。
c. 選手は二度投げることができます。そしてより距離の長い方を自分の記録とします。ランキングはこの距離によって決められます。

2.的当て
a. 助走区間が10~15mありますが、選手は“胴体”が投擲ラインに達する前にハープーンを投げなければなりません。
b. 的までの距離は男子で最低10m、女子と子供(13-14歳)は5mです。
c. メインターゲットは直径2mのリングの中心です。このリングには25cm間隔で同心円のリングがあります。
d. 選手はそれぞれ二度投げることができます。競技終了後に最高得点者他が発表されます。
(投擲の都度、距離が発表されるわけではない?)


64.Special Rules in Force for Rope Gymnastics. ロープ競技の特別ルール
ロープ競技は★2-4に則って行なわれます。

注意事項
a. ロープ競技には「ハイロープ」と「ローロープ」があります。
(詳細は画像を参照してください)
b. 次の種目に入る前に、動作を遅くし止めるべきです。
(よくわかりません。要はワザを連続して行なうのではなく、ジャッジに対して一個一個を明確に示すということでしょうか?)



65.Results and Point System. 結果とポイントシステム
a. ロープ競技は★2-4に則って行なわれます。
(★64と重複していますね)
b. ポイントシステムは予めQaannat Kattuffiatの承認を得たものを導入するべきです。
(海外もこれに倣うんでしょうか? それにしてはレスポンスが遅すぎると思います)



上記は1989年7月Sisimiutにて、Qaannat Kattuffiat執行部と各クラブの代表によって制定されました。
さらに、1995年8月2日Sisimiutにて変更が加えられ、現在に至ります。協議に出席した各クラブの代表は下記の通りです。

(Otto Jakobsen:Qajaq Nanortalik) (Eliaser Bernhardsen:Qajaq Alluitsup) (Paa Helga Petersen:Qajaq Qaqortoq) 
(Robert Sorensen:Qajaq Arsuk) (Hans Abrahamsen:Qajaq Pammiut) (Jenseeraq Amondsen:Qajaq Nuuk) 
(Jan Boller:Qajaq Maniitsoq) (Hans Hansen:Qajaq Sisimiut) (Viili Hansen:Qajaq Aasiaat) (Mads Ole Kristiansen:Qajaq Qasigiarmioq)
(Kamp Absalonsen:Qajaq-84 Ilulissat) (Erneeraq Moller:Qajaq-95 Qaarsut)
(Kaleraq Bech:Qaannat Kattuffiat)